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純情のアフィリアワンマンライブ 君と9人のエトランジェ 〜プロローグ(夜公演)ライブレポート

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純情のアフィリアワンマンライブ 君と9人のエトランジェ 〜プロローグ(夜公演)ライブレポート

新型コロナウイルスの感染拡大による政府からの自粛要請により、相次いでライブの延期・中止が発表された後、純情のアフィリアにとっては実に4ヶ月ぶりとなったライブの開催だった。舞台袖からこれからステージに上がるメンバーによる声出しの「おー!」という声が聞こえ、会場のファンは拍手で反応した。

それから間もなく客席のライトが落とされ、オープニングの音楽と共にメンバーがステージに登場した。眩しい光を背負って映し出されたシルエットにこれから始まるライブへの期待が溢れると同時に鳥肌が立った。大きなスクリーンに映る映像を背負い、1曲目に歌ったのは「Lotus Land -桃源郷-」。WOWの歌に併せて拳を回すメンバーと会場のファン。メンバー同士のアイコンタクトに公演がスタートして喜びが垣間見えた。

現地での観覧は、コール・声援NGという制限があったが、制限がある中でも盛り上げようとファンはペンライトと拍手で熱い気持ちをステージに向けた。大きなスクリーンに歌詞が出ていたのだが、「プライマリ いちばん大切なこと 今ここ確かに君がいること」という歌詞と合わせて、メンバーが客席に向かってまっすぐ指を差す振り付けで、自粛中会えなかったメンバーとファンの心情に重なってぐっときた。会場のファンだけではなく配信のカメラにも視線を送るメンバーの場面が所々あり、配信で見た方にも十分に気持ちが伝わったように思えた。

MCで久しぶりのメンバー個々の自己紹介を披露し、ここから「I WANT TO GROW」「この世界に魔法なんてないよ」「残酷のバベル」「Like? or Love?」「Lost In The Sky」「純情My self」の6曲を連続で披露した。「アフィリア・サーガ」から改名し、「純情のアフィリア」となってからの楽曲はそれまでの曲調とはまた違った、はっきりした主張を掲げたかっこいい路線や大人っぽく色気のある楽曲が増え、メンバーのソロパートもできて個々の歌声や個性がわかりやすくなった。中でも純情のアフィリアになって最初の楽曲「この世界に魔法なんてないよ」には、純情のアフィリアの真髄が見えた。

ユニットのリーダーのカオリは、メンバーの中でも飛び抜けて高身長ということもあり自然と目で追ってしまう。カナは、本当に楽しそうに歌って踊る姿はまさしくアイドルだが、この後のセレクトコーナーでユーモラスある行動を見せるギャップに虜になってしまう。ユミはまさしく純情のアフィリアの元気印といってもいいくらい、常に明るく前向きでパフォーマンスからも伝わってくる。アンナは、最年少ながらに確実に精神的な成長が見え、場の空気を読むのが上手いなと思った。とにかく表情が豊かで盛り上げ上手。クロエは、華奢で繊細な見た目とはまた違って、かっこよくキレのあるパフォーマンスを見せてくれた。セラは、本当に歌うことが大好きなんだなぁということが姿から見て取れた。アミナは、歌声に伸びやかで上品。客席の隅々まで視線を送る姿にぐっときた。ベールは、楽曲に合わせた雰囲気を作るのが上手だと思った。ミイミは、笑顔から時折覗く八重歯がかわいい。儚く、色気のある表情が得意だなぁと心奪われた。そんな、メンバーそれぞれに注目しているとお祭りソングの「純情My self」になる。決まった振付がなく、自由になる時間が多い分、一番メンバーの素の表情が見える楽曲だ。こういう楽曲だと、誰を見ていいのか迷ってしまうものだ。

そして、ここからはメンバーが3名ずつに分かれてのセレクトメンバーコーナー。アミナ、ベール、ミイミによる「Nighty night~オヤスミセカイ~」、アンナ、クロエ、セラによる「Bitter Sweet」、カオリ、カナ、ユミによる「起・承・転・結・序・破・急」を披露した。3名ずつの歌声が重なると、純情のアフィリア全体の歌声ともまた印象が変わるので、新鮮さを味わうことができた。

そして、ワンマンライブの昼公演で初披露した新曲「RE:QUEST」。作詞はプロデューサーの桃井はるこさんが書いてくださっていた。ワンマンライブの会場で、桃井さんの近くで見させていただいたので、公演が終わった後、真っ先に伝えたのが新曲の歌詞の素晴らしさだった。「何かを始める時はいつでも遅すぎることなんてない」という一文から始まるこの曲は、ステイホームが推奨されるこの時期だからこそ、聴いてほしい一曲だと思った。この後のMCでも、桃井さん自身もライブを見てくださるからこそ、メンバーもぐっとくる歌詞になっているとユミが語っていた。これは、公演後に桃井さんに伺った話になるのだが、元々、自粛前に作詞は完了していたが、ステイホーム期間の訪れもあり、今届けられるものをという想いも込めて、歌詞を一部変更したということだった。改めて、その時々の状況を見て感じて、人の心に響く歌詞を書く桃井さんの懐の深さを感じるきっかけになった。

そして、続けて歌ったのは「奇跡と魔法のクロニクル」。先程の曲と合わせて作詞は桃井はるこさんが担当している。夜公演でのファンへのサプライズとして、メンバーが歌う後ろのプロジェクターに今回初公開となる「奇跡と魔法のクロニクル」のMusicClipが映し出された。このMusicClipは、自粛期間中にメンバーが自宅でそれぞれスマートフォンのカメラを用いてリモート収録したものだ。メンバー9人が、画面の9分割にそれぞれ映し出され、タイトルを一文字ずつメンバーが持って映っていたり、モンタージュになったり、様々な趣向が施されて楽しいMusicClipに仕上がっている。その後のMCで、リモート収録ということで出来上がりが不安だったことや、会場のファンがステージ立つメンバーよりもプロジェクターに夢中になっていたとメンバーが不満を漏らした場面もあった。

ここからラストパートで、「非合理的かつ訂正不能な思い込み」「女神さまのポイントカード」「この歌に永遠の愛を捧ぐ」「それだけが、生きる意味なんだ」と続けた。「それだけが、生きる意味なんだ」は曲が始まる冒頭でカオリが純情のアフィリアにとって、ステージに立つことがどんなに大切なのかと心境を伝えたところから曲が始まった。アイドルの生きる場所は、やっぱりライブのステージ上で、かつ応援するファンあってのアイドルだという気持ちがこの一曲を通してメンバーの熱量から、伝わった。サビの拳を高く上にあげる振りで、客席のファンもメンバー同様に拳を上げ、会場が一体になったように感じられた。いろんな感情がこみ上げて、涙が溢れるメンバーもいた。ラストの楽曲の歌唱あ終わり、メンバーは感謝の気持ちをファンに伝えた。カオリが本来喋る所で、言葉につまり涙を流すのを見て、とっさにユミが代わって喋っていた。応援してくれるファンの存在が大切なことに改めて気付かされ、カオリは一呼吸おいた後に「会いたかったです」と伝え、ファンは拍手でその気持に応えた。アンナ「ステージに立つのが当たり前じゃないと思ったし、改めて先輩(ファンの呼称)が大好きです」ベール「自粛期間中ステージに立てなくて、自分が何者かわからなくなった時もあったけど、自分がアイドルなんだって再確認することができた」

近々の予定の告知をし終えた所で、スクリーンいっぱいに「重大発表」という文字が映ると、ステージ上のメンバーと客席全体に緊張が走った。「この9人で到達したい夢がある」「この9人でしかできないステージがある」「この9人でしかたどり着けない新たな冒険の旅」「To be free さあ旅にでよう」と次々に文字は入れ替わり、純情のアフィリアの年末に開催されるワンマンライブツアーが発表された。事前に何も聞かされていなかったというメンバーは、本当にびっくりした様子で、ワンマンライブツアーの開催を喜び、会場のファンもこれからの純情のアフィリアの展開にペンライトや拍手で喜んでみせた。

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